ちょっと前までの5千円札で有名な新渡戸稲造さんが書かれた「武士道」は、実は英語で書かれて出版されたもの。この1900年に出版された"Bushido: The Soul of Japan"は、日本人が書いた書籍としては、恐らく世界で最も有名なベストセラー。
北大、東大を経てアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で学び、奥さんはアメリカ人・・ドイツでも学び・・東京女子大学長で、国際連盟事務次長・・というグローバルに活躍した日本人のフロンティア的な存在ですが・・
実は恥ずかしながら、私は、この「武士道」を読んだことがありませんでした。
コンビニにこんな本があったので、立ち読みすると・・
最初の「武士道」が書かれた理由を読み、早速購入。
この本が書かれた理由とは、新渡戸稲造さんがドイツにて研究中にベルギーの法学者から聞かれた質問がきっかけとのこと。
ドイツをはじめ、欧米では子供の教育の過程にて「善悪の基準」を教える際には、「キリスト教」の道徳観をベースに教育するが、「宗教教育」が存在しない日本では、何を基準に子供に善悪を教え、道徳観を身につけさせるのか?何の基準も持たずに、道徳教育が成り立つのか?
新渡戸さんは返答に窮し、考え抜いた結果・・
「武士道」こそが日本が誇る、日本人の倫理道徳観のベースにある基準である、という結論に至ったそうです。
そしてその日本人の根底にある魂について書かれたのが「武士道」とのこと。
実際のところ、欧米の有識者や経営者はこの武士道を愛読書の1つに挙げる人も少なくなく、日本人が書いた本の中で欧米で知識教養層の誰もがタイトルを知っているのは、この本と、宮本武蔵の「五輪の書」であるのも事実ですね。
五輪の書は、アメリカに住んでいたころに英語で読んだのですが、この「武士道」は読んだことがありませんでした。
「義・勇・仁・礼・誠・忠・名誉」から成るサムライの精神と道徳観・・この「まんがで読破」シリーズではありますが、深く心に染みる内容でありました。確かに明治維新後の日本の世界史上稀に見る躍進の原動力は、武士道の精神だったのだろうな、と納得しました。
しかし・・
新渡戸さんが警鐘を鳴らしていたように、欧米化が進み、日本が誇っていた素晴らしい精神は失われてしまっている現在の日本。道徳観もモラルもメチャクチャになってしまった現在の日本。教育の根底にあるべき道徳観を教えるどころか教員や役人の不祥事は毎日のように報道され、どこにも次の世代に模範となるものがないかのような日本。家族も崩壊し、身内同士がいがみあい、助け合うどころか憎み合うようなことも多くなっている日本。
新渡戸さんが書いたこの「武士道」の精神は、今の日本にもしかすると、とても必要な要素なのかもしれないな、と思いました。
祖父母に囲まれて育った私は、自他共に認める時代劇ファン。武士の世界が実はしっくりくるのですが・・珍しいと思います。確かに自分の善悪の基準の形成においては、大岡越前や遠山の金さん、水戸黄門や必殺仕事人を見て学んだ「勧善懲悪」の世界観が大きな役割を担っていたのかもしれません。
何が正しくて、何が悪いのか。人としてどう生きるべきなのか。それは今の日本という国では見えにくいのかもしれませんね。欧米はキリスト教、中東はイスラムという具合に、世界的に考えると宗教観イコールその国家の道徳観となるわけで、教育の中にもその要素は必然的な影響があるのですが・・
モラルの基準が教育レベルで全く無くなりつつある国、日本。
凶悪犯罪やDV、虐待・・増加の一途ですものね・・
これは確かに大きな問題かもしれません。
ふと気になって手に取った本(漫画)ですが、かなり感銘を受けました。
というわけで、次は本家のこっちを読もうと思います:
Bushido, the Soul of Japan
posted with amazlet at 08.09.19
Inazo Nitobe
Echo Library
Echo Library
「日本語訳」もあるようですね!
私もアメリカには6年半住み、数多くの国を訪れましたが、確かにどの国においても社会においても(従うか否かは別として)その国やコミュニティーごとに確固とした道徳観、倫理観は存在していたと思います。
日本では・・疑問です。
個人的には、幼少期に祖父母に囲まれ植え付けられた(決して素直に受け止めませんでしたが)私の「教育」も、今となれば悪いものではなかったな、と感じられますが・・いわゆる「しつけ」という奴ですね。
これからの時代、この日本という国で「道徳観」や、それに基づいた「しつけ」なんていうものが果たして存続するのか?存続しなかったとして、これからの社会はどう秩序を保てるのか?家族を慈しみ、隣人を大切にするような社会が成立できるのか?
できなかったとしたら、どんな国になってしまうのか?
行く先を憂う気分になってしまうのは、私だけでしょうか?









そして道徳感の育成と
非常に大切な役割を担っていますよね。
かつて 日本社会には
神道があり
仏教があり
禅があり
わび さびの茶道があり
武士道であり
それが剣道や柔道の精神に引き継がれ
そして「家長制度」
「家」というものがしっかりとした道徳感の下に
きちんと機能していた。
現代社会の膿は
モラル、きちんとした道徳感の欠如にありますね。
ちなみに「武士道」は是非読んでみたいです。
まずは、原書がいいですね。
プラス 「五輪の書」も是非 読んでみたいですね。